万年筆選びでは、デザイン、ブランド、書き心地、ニブの太さなど検討するべきことはたくさんあります。
たくさんある要素の中で、絶対に忘れてはいけないのがインク吸入方法です。
インク吸入方法は様々ありますが、今回は入門者から上級者までに人気のあるコンバーター式について解説します。
コンバーターの種類、洗浄方法、おすすめのコンバーター式万年筆まで解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
コンバーター式万年筆って?
コンバーターとはインクボトルからインクを吸い上げるための道具です。
コンバーターをカートリッジ部分に装着して、インク吸入できる万年筆のことをコンバーター式万年筆と言います。
コンバーター式は現代万年筆のスタンダードとも言えます。
コンバーターはもちろん、カートリッジでもインク吸入をすることができるのです。
コンバーター式万年筆のメリット・デメリット
コンバーター式万年筆が現在の万年筆の主流となっている理由はちゃんとあります。
今回はコンバーター式万年筆のメリットを2つ紹介します。
また、完璧な万年筆がないようにコンバーター式万年筆にもデメリットがあります。
コンバーター式万年筆購入を考える前に知っておくべきデメリットは1つ。
早速、コンバーター式万年筆のメリット・デメリットを見ていきましょう。
コンバーター式万年筆2つのメリット
コンバーター式万年筆のメリットは主に2つです。
1つ目はインク補充の際に万年筆の内部も洗うことができるということ。
インクを吸入する際に、中にたまったゴミを外に出すことができるのです。
もちろん定期的に丁寧なメンテナンスは必要ですが、カートリッジ式と比べるとメンテナンスの回数は減るでしょう。
2つ目のメリットは、豊富な数のインクを使用できるということです。
万年筆のインクは黒だけじゃありませんよね。
青や赤、黄色や緑まで本当にたくさんの綺麗なインクが販売されています。
しかし、カートリッジ式の万年筆では使えないインクの方が多いです。
様々なインクを思う存分楽しむためには、昔からの伝統である吸入式万年筆を選ぶことです。
コンバーター式万年筆はカートリッジと吸入式が使えるので、対応可能インク数がとても多いですよ。
コンバーター式万年筆1つのデメリット
コンバーター式万年筆の唯一のデメリットは、少し値段が高いということ。
ほとんどのコンバーター式万年筆はカートリッジ式よりも高いです。
しかし、インクにかかる値段はコンバーター式の方がカートリッジ式よりもお手ごろです。
そのため、長期的に見るとコンバーター式はお得な万年筆だと思います。
コンバーターの互換性について
基本的にA社の万年筆にはA社のインクカートリッジしか使えません。
しかし、A社の万年筆にB社のインクカートリッジを使うことができれば、万年筆の互換性があると言えます。
万年筆のカートリッジには主に独自規格とヨーロッパ統一規格があります。
独自規格とはパイロット、プラチナ、セーラーなどのもので、ほかの万年筆会社のインクカートリッジを使うことができません。
つまり、パイロットの万年筆にプラチナやセーラーなどのインクカートリッジは使用できないということですね。
これが、カートリッジ式万年筆が使えるインクの種類が制限される理由です。
しかし、コンバーター式万年筆はカートリッジだけではなく、インクボトルから直接インク吸入を行うことができますよね。
インクボトルからの吸入ならば、どの会社の万年筆でも様々なインクを楽しむことができます。
ただ、コンバーターも各社が販売する純正のものを使用するのをおすすめします。
コンバーター式万年筆の互換性は良いです。
ブランドに関係なく、様々なインクを楽しめるのは大きな魅力ですよね。
コンバーターの種類
コンバーターには回転式、板バネ式、そしてプッシュ式の3種類があります。
インクを吸入するのは同じですが、吸入方法が少し異なります。
回転式はつまみを回してインク吸入する方法。
つまみを回すことでコンバーターが下に下がります。
そしてインクの中にコンバーターを入れたまま、逆の方向へとつまみを回すことでインク吸入できる方法です。
板バネ式は、側面についたプレートを押すことによってインクを入れる方法です。
一回押しただけでは十分な量のインクは入らないので、コンバーターをインクにつけたまま2~3回押すといいでしょう。
プッシュ式は、ノブを回すことでインク吸入できる方法。
基本的には5~6回回すと十分な量のインクを吸入できると思います。
コンバーターの洗浄方法
コンバーターの洗浄方法は簡単です。
まずは水を入れたコップを用意します。
万年筆をキャップ、軸の順に外てペン先を水につけます。
その際にペン先をコップの底に当てないように注意してください。
そして、インクを吸入するのと同じ要領で、水を出し入れを繰り返します。
水が汚れたら、綺麗な水と変えるようにしましょう。
汚れがひどい場合には、一晩水に浸けておくのがおすすめです。
汚れが取れたら、布で水分を取ります。
ついでに綿棒を使ってキャップの中の汚れも取りましょう。
これでコンバーターの洗浄は完了です。
コンバーター式万年筆おすすめランキングTOP10
プラチナ萬年筆 #3776 センチェリー 細字
日本三大万年筆ブランドの1つプラチナの代表作と言えば、センチュリー。
まず注目をしたいのが、気品あふれるボディです。
ブラックとゴールドのコントラストが美しいですよね。
3776という数字が何を意味しているのかご存知ですか?
これは富士山の標高です。
日本最高品質を目指して作られたので3776という数字が付け加えられています。
ふたをぴったりと閉めることができるシステムのおかげで、インクを乾燥から防ぎます。
機能性と実用性あふれる万年筆です。
LAMY ラミー 万年筆 ペン先EF(極細字) サファリ
1930年にドイツで誕生した万年筆の名門ブランドがラミーです。
サファリは1980年に開発されたラミーの代表作品です。
樹脂製のボディはマットな印象で、ユニークですよね。
グリップの形は握りやすいように工夫されています。
手ごろな価格で本格的な万年筆を楽しみたい方におすすめの商品です。
パーカー 万年筆 F 細字 IM
入門者にやさしい万年筆として知られているのが、パーカーのIMです。
シンプルながら優雅でスタイリッシュなデザインが特徴的ですよね。
太さも、重さもちょうどよく、誰の手にも優しくなじむ万年筆です。
ダグラス・マッカーサーをはじめとする多くの人に愛されたIMは、これからも多くの人のもとに渡ることでしょう。
セーラー万年筆 万年筆 プロフィット21
優れたペン先を作るメーカーは数多くあります。
しかし、ペン先と言えばセーラーと思う方も多いのではないでしょうか?
プロフィット21は気品あふれるボディにまず目が向きます。
気になる書き心地は素晴らしいです。
21kのペン先は細い線も、太い線も自由自在に書くことができます。
ウォーターマン 万年筆 F 細字 エキスパート
ウォーターマンは1883年に誕生した老舗の万年筆ブランドです。
エキスパートはウォーターマンが制作したモダンデザインのペン。
安定した書き心地のエキスパートですが、線が少し太めなので注意してください。
実用性を求めるのならば、細めのペン先を選ぶといいでしょう。
強調しすぎないデザインなので、ビジネスシーンで使う人が多いです。
LAMY ラミー 万年筆 ペン先EF(極細字) ステュディオ パラジュームコート
一見すると、万年筆には見えないですよね。
シンプルでボリュームあるシルエットが特徴的なパラシュート。
重量感はほどよく、書き心地も非常に安定しています。
インクフローもよく、万年筆入門者でも楽しむことができるはずです。
高級万年筆の入り口として購入されることが多いペン。
シェーファー 万年筆 M 中字 レガシー ヘリテージ
アメリカ生まれの万年筆ブランドがシェーファー。
レガシーはシェーファーの伝統を色濃く引き継いだモデルです。
ボディは非常に太いので、どちらかというと男性向けのペンです。
インクフローもよく、滑らかな書き心地が特徴です。
存在感を発揮したいときに使いたいのが、レガシー。
パイロット 万年筆 キャップレス
マットブラックのボディがスタイリッシュで格好いいですよね。
この万年筆は格好いいだけではありません。
その名の通り、万年筆にキャップがついていません。
ボールペンのようにノックすることで、ペン先を出し入れすることができます。
もちろんインクの感想や漏れを完全に防ぐことができるように設計されています。
実用性の高さからビジネスシーンや日常生活まで、幅広いシーンで使用されているペンです。
クロス 万年筆 F 細字 ATX 886-3F バソールトブラック
アメリカの万年筆と言えばクロス。
太目のボディと優雅なデザインが見事にマッチしています。
ペン先はしっかりとしているので、カリカリとした万年筆ならではの書き心地を得ることができます。
プレゼント用に購入する方も多いペンです。
LAMY ラミー 万年筆 EF 極細字 アルスター
アルミボディで作られたユニークなペンがアルスターです。
アルミのボディと透明のグリップのコントラストが格好いいですよね。
クリップが他の万年筆と比べると大きいことに気づくはずです。
これはジャケットやスーツのポケットに挟めるように設計されています。
ボディについている小窓からはインク残量が確認できます。
機能性満載のアルスターは常に持ち歩いていたい優秀なペンです。
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