万年筆を使用する際に起きる左利きならではの悩みに頭を抱えてはいませんか?
筆記をするとき、左利きはいくつかのトラブルを抱えることになります。
しかし左利きが万年筆を使用するときでも、あるポイントを知ってさえいれば、そんな悩みも解決できます。
今回は左利きの方でも問題なく万年筆を楽しむことができるようになる5つのポイントを紹介します。
目次
左利きと右利きの万年筆の違い
実は万年筆にも右利き用と左利き用のものがあるのです。
左利きの方が万年筆を使用した際に起きるトラブルのほとんどは紙が破れる、もしくはインクフローが悪くなるということです。
この大きな2つの問題を解決するために左利き用の万年筆があるのです。
左利き用の万年筆は比較的にペン先が丸くて太いです。
またインクフローがいいのも特徴ですね。
機能性が少し違うだけで、見た目やデザインは普通のものと変わりません。
左利きの人が万年筆が書きにくいのはなぜ?
左利きの人が万年筆を使用しにくい最大の理由は文字を書く方向にあります。
横書きをする場合は手で文字を隠してしまい、右側から左側へと書いていく縦書きの場合は左手を進行方向とは逆に持っていかなければいけないという動作になってしまうのです。
これらはシャーペンやボールペンを使用したときにでも起きる問題ですよね。
しかし万年筆ならではの問題があります。
それは横書きの場合、書いたばかりの文字の上に手を置いてしまうのでインクがにじんだり、かすんだりしてしまうということです。
また左利きの人は万年筆を押すように使ってしまいます。
これがインクフローを悪くする原因なのです。
さらにペンを握るグリップにも問題を抱えてしまうのが左利き。
正しい握り方を促すようにデザインされているグリップは、右利きの人には完璧です。
しかし左利きの人にはあまり喜ばしいものではありません。
時に正しい持ち方が、左利きの方にとっては妨げになるのです。
万年筆に使い慣れた左利きの人は独自の持ち方をしています。
何故ならその持ち方が、インクフローを手助けするからです。
あなたが左利きならば、型にこだわりを持ちすぎるのはよくないです。
左利きだからこそ、型に当てはまらないユニークな使用が求められます。
左利きの人は万年筆の持ち方を工夫すること
左利きの人は万年筆の持ち方を工夫することで、問題を解消することができます。
まずは角度を変えてみることで、手が字を隠す、もしくは手が渇いていないインクの上にのるというトラブルを防ぐことができます。
画像のように書いている文字列の上に手を置いて筆記するのが一番の解決法です。
また持ち方ではありませんが、早く乾くインクやインク吸収がいい紙を使用するという解決法もあります。
インクフローの問題を解決するのは難しいですが、ペンを押すのではなく、紙に軽く触れるような感覚で書くといいでしょう。
左利きの人が万年筆を使うときに問題となるのはペンの角度です。
ペンを手に持った時の理想の角度は45度です。
ほとんどの方はボールペンやシャーペンを持った時のように急な角度で万年筆を持ってしまいますが、これではペンを押してしまいます。
あくまでも紙にペンを滑らせるような感覚。
この感覚が左利きの方には特に重要であり、安定したインクフローを保つ秘訣です。
左利き用万年筆を検討するのも大事
左利き用万年筆はインクフローの問題を解決するために作られた万年筆です。
そのため左利きの人に起こりやすい万年筆トラブルを防ぐことができます。
特にまだ万年筆に慣れていない方は、左利き用万年筆を使うのがおすすめです。
まずは左利き用の万年筆を使用して、万年筆で書くという感覚を学び、そして万年筆の魅力を実感しましょう。
左利き用万年筆おすすめランキングTOP10
左利き用の万年筆はもちろんですが、左利きに向いている普通の万年筆もあります。
ここからは左利きにおすすめしたい万年筆10選を大紹介します。
LAMY ラミー 万年筆 ペン先F(細字) 2000 L01-F 吸入式
ラミーの万年筆は基本的にどれも左利きには向いていますが、特に2000とサファリは別格です。
ペン先が極細、細字の2000は左利きの人でも楽しむことが出来るでしょう。
ペン先は柔軟に対応するので滑らかな書き心地を実感して、手に万年筆が滑るような感覚を覚えこませることができます。
ラミーが海外ブランドなので細字→国産メーカーの中字と思った方がいいでしょう。
吸入式の万年筆なので、万年筆の醍醐味を味わうことも可能です。
Pelikan ペリカン ペリカーノJr 左利き用
子供用に開発されながらも、その機能性の高さで大人も魅了しているのがペリカーノJr。
そんなペリカーノJrは左利き用もあるのです。
ペリカーノJrを使用すれば、正しい角度でのペンの持ち方を身に着けることができます。
特に左利きの方は各方向の問題からシャープペンやボールペンと同じように万年筆を持ってしまいます。
しかしそれは万年筆に適した持ち方ではありません。
ペリカーノJrはリーズナブルながら、あなたの万年筆スキルの基礎を築いてくれる優れものです。
LAMY ラミー 万年筆 EF 極細字 サファリ
サファリは正しい握り方が身につくグリップ機構なので左利きには向いていないと思われがちです。
しかしサファリの極細字・細字はそんなことは関係ないと思わせるほど左利きにピッタリです。
少し硬めの書き心地は左利きの方にはとても心地よいでしょう。
押すように書いてしまう左利きには柔らかなニブ、柔軟なニブはあまり向いていません。
サファリのカリカリとしつつ、滑らかな書き心地は、押すように使用してもインクフローを悪くすることはありません。
セーラー万年筆 万年筆 プロフィット21 レフティ 細字
日本が誇る万年筆ブランドセーラーの代表モデルがプロフィット21です。
プロフィット21は万年筆と紙を軽く触れ合わせるような感覚を得ることができます。
左利きの人でこれまでに筆記経験が楽しいと感じたことがある人は少ないです。
もしあなたもそうであるならば、プロフィット21は試してみる価値があります。
軽いボディのプロフィット21は長時間使用しても疲れることはありません。
万年筆を使う上で大切なのは軽いタッチということを実感できる1本です。
パイロット 万年筆 カクノ
ペリカーノJrと同様に万年筆入門者のために開発されたのがカクノ。
現在万年筆を使用している方でも、昔はこの入門ペンを使っていたという方は多いです。
ペリカーノJrとカクノは左利きの万年筆入門者にはピッタリの存在となるでしょう。
しかしもしあなたが万年筆に慣れ親しんでいて、独自の握りを確立しているならば、あまりおすすめはできません。
あなたが開発した握り方を無理やり強制されているような感覚を得る可能性があるからです。
ただコストパフォーマンスやカラフルでポップなデザインを考えると1本は持っていてもいいですね。
Schneider シュナイダー 万年筆 Base ベース
シュナイダーは優れた筆記用具を生み出し続けるドイツの名門ブランド。
シュナイダーの象徴的なモデルの1つとなっているのがベースです。
ニブの先端にはイリジナウムが使用されているので、少し押すように書いてもペンが痛むことがなければ、インクフローに影響を与えることもありません。
クリップはジャケットやスーツのポケットからデニムにまで挟むことができます。
インク吸入式ではなくカートリッジ式なので、インク補充も簡単に行えますね。
デザイン性も高く、ドイツのオシャレな万年筆の代表格です。
プラチナ万年筆 #3776 センチュリー ミュージュックペン
もともとは音楽家が楽譜を製作する時のために開発されたのがミュージックペンです。
そんなミュージックペンもプラチナのものなら左利きの人のよき相棒となるでしょう。
プラチナのミュージックペンは書き心地が驚くほど滑らかです。
それでいてニブは押すように書いても、引くように書いても見事に対処します。
音楽家だけではなく、左利きの人のためにも開発されたのではと思ってしまうペンです。
ラミー 万年筆 アルスター
アルミのボディがスタイリッシュで格好いいのがアルスターです。
アルスターはどこにでも持ち運べるようにクリップにまでこだわってデザインされた実用的なもの。
ほどよい重量感があり、自然とインクが出やすい角度を保つように意識できます。
リーズナブルな価格ですが書き心は非常に滑らかです。
コストパフォーマンスが高いので、左利きの人は1本持っていても損はしません。
パイロット 万年筆 カスタム74
パイロットのカスタム74は万年筆の魅力を少しずつ実感し始めた方におすすめの1本です。
14kのペン先はあなたの筆圧に柔軟に対応するかのような感覚を与えます。
この感覚は一般的にはいいことですが、左利きの万年筆初心者にとっては少し扱いが難しくなるかもしれません。
しかし総合すると非常に優れたペンなので、2本目、3本目のペンの購入を考えている人におすすめです。
パーカー 万年筆 F 細字 IM ラックブラックGT
シンプルで細身の美しいボディが際立つのがパーカーのIM。
パーカーの万年筆は歴代アメリカ大統領に愛されてきた由緒あるものです。
ステンレスのペン先はしっかりとした硬さがありながらも、滑らかな書き心地を生みだします。
ペンを押さえつける癖を直しながら、正しいライトタッチを身に着けることができるIMは左利きなら誰にでもおすすめです。
万年筆の魅力を味わったことがない人にも必ず魅力を伝える名品です。
まとめ
左利きの人でも少し工夫を凝らすだけで万年筆を十分に使いこなすことができます。
何度も言いますが大事なのはペンを紙に優しく、軽やかにタッチさせるように筆記することです。
これは万年筆を十分に使いこなすための絶対的ルールであり、特に左利きは意識しないといけません。
今回は左利き用の万年筆も紹介したので、必ず参考になるはずです。
ぜひ万年筆ライフを楽しんでください。
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