万年筆の選び方に迷っていませんか?
万年筆はたくさん種類があって何を基準に選べばいいのか分かりませんよね。
万年筆は決して安いものではないので、自分に合ったものを選びたいところです。
そこで今回は万年筆の選び方を大紹介します。
今記事を読むことで、あなたに合った万年筆を選ぶことができるようになるでしょう。
目次
初心者向け万年筆を選ぶポイント
初心者の方は万年筆選びで失敗をすることが多いです。
自分の手に合っていないものを選んでしまうので、万年筆の魅力に気づく前に使用を挫折してしまうことも多々あります。
万年筆を選ぶ際にはいくつかのポイントを押さえておけば、必ずあなたの手に合ったものを選ぶことができます。
ここからは絶対に失敗しない万年筆選びをするために知っておくべきポイントを紹介します。
国産万年筆を選ぶ
初心者の方はまず国産万年筆を選ぶのをオススメします。
国産万年筆で有名なメーカーはパイロット、プラチナ、セーラーなどです。
特にこの3メーカーはBIG3と呼ばれ、初心者の方も筆記体験を楽しめる万年筆をたくさん製造しています。
初心者の方に国産万年筆をオススメする理由はちゃんとあります。
外国メーカーも素晴らしい万年筆をたくさん製造していますが、外国メーカーの主なターゲットは外国人なのです。
つまりアルファベットを書くことを前提にして製作されています。
アルファベットと日本語は全く違います。
美しい日本字を書くには、止め、跳ね、払いはもちろん、文字に強弱もつけないといけません。
外国産万年筆でも可能ですが、万年筆初心者には少し難しいです。
国産万年筆メーカーは日本文字を書くことを前提にした万年筆を製作しているので、比較的簡単に美しい日本文字を書くことができます。
また国産万年筆は故障しても簡単に修理を行うことができます。
BIG3を始めとする大手メーカーは随時無料修理を百貨店などで行っています。
壊れてもメーカーに送れば比較的安価で直してくれます。
まずは国産万年筆で万年筆を使う楽しさを実感して、慣れてきたら外国メーカーのを購入するのがいいですね。
万年筆のペン先素材を選ぶ
ペン先の素材によって、書き心地は全く変わってくるのでペン先の素材選びは大切です。
万年筆のペン先のことはニブと呼ばれることもあります。
万年筆の材質は主に金かステンレスに分けることができます。
値段の面でいえば金の方が高いです。
しかしもし長年使用できる万年筆を探しているのなら、ペン先に金が使用されたものを選ぶのがいいでしょう。
万年筆のインクは酸性で、長年使用していくとペン先が腐食していきます。
そんなインクによるペンの腐食を防ぐことが出来るのが金なのです。
金は酸に強いという性質があるため、長年の使用を目的とした万年筆にはピッタリ。
万年筆に使用される金は主に14k、18k、24kです。
数字が大きくなるほど金の含有率が高く、ペン先は柔らかいです。
金は柔らかいので、使用した分だけ擦り減っていきます。
しかしこれは必ずしも悪いことではありません。
あなたの筆記のくせに沿った擦り減り方をするので、あなたが書きやすい形になっていくのです。
ペン先に使われるもう1つの素材ステンレスは金よりは安いです。
ステンレスは金よりも硬いのでカリカリとした書き心地をもたらします。
注意したいのは金メッキ品です。
金メッキ品とは鉄の材質に金メッキを施したもので、金が材質というわけではありません。
よく見かけるのが「〇k仕上げ」。
これは仕上げに〇kの金をステンレスの上からコーティングしているということです。
もし迷った場合は直接メーカーや販売店に問い合わせてみるのをオススメします。
万年筆のペン先の太さを選ぶ
ペン先は極細字~極太と日本語で表記することもありますが、アルファベットで表記されることもあります。
EFもしくはXFは極細字、Fは細字、Mは中字、BもしくはLが太字、BBもしくはXLが極太です。
もしあなたが手帳や線で区切られたノートなどに細い字を書きたいのなら極細字がオススメです。
最も実用的なサイズは細字か中字です。
太字で複雑な日本文字を書くのは難しいので、初心者の方には細字か中字がいいでしょう。
万年筆のインク補充方式を選ぶ
インクを補充するのも万年筆を持つ楽しさの1つです。
インクの補充方式は主に3つに分けることができます。
1つ目はカートリッジ式。
これはインクがなくなった時にカートリッジを変えるだけの手軽で簡単なもの。
しかし比較的最近開発された技術なので、まだまだインクの種類が豊富ではありません。
2つ目は吸入式。
万年筆のインク補充と言えば吸入式です。
吸入式は昔から続く伝統あるインク補充方法で、ゆっくりとインクを吸っていく万年筆の姿を楽しむ方も多いです。
3つ目はコンバーター式。
取り外し可能な吸入器を使用するコンバーター式は現在最も人気のあるインク補充方法です。
現在販売されている万年筆のほとんどはカートリッジとコンバーター両方に対応しています。
万年筆の軸の太さを選ぶ
万年筆の軸の太さは快適な筆記体験をするためにも重要なポイントです。
軸の太さは大きく細軸と太軸に分けられます。
一般的に太軸の方が疲れることはないと言われています。
そのためたくさん文字を書く作家は太軸を使用する方が多いです。
しかし一番重要なのはあなたの手に合ったものを選ぶことです。
もしあなたが細い指、小さな手を持っているのなら確実に細軸がいいでしょう。
万年筆を価格で選ぶ
万年筆というと高級なイメージがあると思います。
実際に高級万年筆となると5万円以上することもざらにあります。
しかし初心者の方は少し躊躇してしまいますよね。
現在では2000円未満で購入できるものもあります。
しかしあまりにも安いのはすぐに壊れてしまう可能性もあるので、初心者におすすめなのは1~3万円以内で購入できるものです。
この値段内なら機能性も高く、万年筆の魅力を十分に表したものが多いです。
多くの方にとって予算は大切なはずです。
まずは予算を確認して、その予算内で最もあなたに合ったものを選ぶようにしましょう。
初心者におすすめの万年筆5選
万年筆の選び方を紹介してきましたが、まだよくわからないという方も多いはずです。
そんな方のために、ここからは初心者の方におすすめの万年筆5選を紹介します。
機能性・コスト面などを考慮してバランスのいいものを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
セーラー万年筆 万年筆 プロフィット21銀 細字
セーラーのプロフィット21はリーズナブルな値段で、高級万年筆並みのパフォーマンスを発揮する優れものです。
少し太めの軸は男性は非常にしっくりとくるでしょう。
ペン先はほどよい柔らかさで、初心者が悩む紙への引っ掛かりがほとんどありません。
細字なのメモやノートにも使用できます。
セーラーの万年筆はクオリティーが高いです。
プロフィット21は必ず長年使用することができます。
プラチナ 万年筆 #3776 センチュリー ロジウム ブラックダイヤモンド 中字
ブラックダイヤモンドをイメージして作られたペンです。
ブラックなボディは美しいですが、軸自体は透明素材が使用されているので、光の当たり具合によって内部構造が透けて見えます。
14kのペン先は柔らかな書き心地を生みだします。
この滑らかな書き心地は万年筆だから体験できるものです。
万年筆の魅力がふんだんに詰まったペンです。
パイロット 万年筆 カスタム ヘリテイジ912
シンプルなボディとシルバーのアクセントがスタイリッシュな万年筆。
このペンの最大の特徴はペン先がかなり柔らかいということです。
ペン先の柔らかさは高級万年筆そのものと言っても過言ではありません。
柔らかでありながら、強弱とインクの濃淡をしっかりと付けることができます。
コンバーターもカートリッジにも対応しているので、お好みでインク補充を行うことができるのも魅力ですね。
パイロット 万年筆 カスタム743
14kのペン先が柔らかいですが、極端に筆圧が強い人以外は誰でも楽しむことができるペンです。
軸は少し細く、軽いので手が小さな方でも疲れることなく長時間使用できます。
パイロットの名品と言われるだけあり、クオリティは非常に高いです。
日本字を書くために作られたペンだということは手にした瞬間実感できます。
思わず1日中、このペンで日本字を書きたくなるような気分にさせてくれる名品です。
セーラー万年筆 万年筆 プロフェッショナルギア金 中字
小さめなボディながら圧倒的な存在感を放つのがセーラーのプロフェッショナルギアです。
ペン先にはなんと21Kが使用されています。
一般的に21Kは柔らかすぎて使用するのは難しいですが、プロフェッショナルギアは違います。
柔らかさの中にしっかりとした芯を感じることができます。
今まで書くことに楽しみを感じたことがなかった人にこそおすすめです。
書くことは楽しいものだと教えてくれるペンです。
まとめ
万年筆を選ぶ際には様々な要素を考慮しなければいけません。
今回は万年筆選びの基準を紹介しました。
しかし自分のフィーリングに従ってみることも大事です。
一目ぼれした万年筆が一生の相棒となることもあります。
ぜひ今記事を参考にあなたに合った万年筆を選んでみてください。